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【ご報告】平成28年9月29日(木)KGIフォーラム設立記念・対話型講演会「けいはんな丘陵からグリーンイノベーションの風を!」を開催しました

2016/12/22 18:17 に KGI事務局 が投稿   [ 2017/01/04 8:27 に更新しました ]
9 月 29 日(木)午後 1 時 30 分から、けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)3 階「会議室」において、約 50 名の参加者を得、第 4 回『KGIフォーラム設立記念・対話型講演会「けいはんな丘陵からグリーンイノベーションの風を!」』が開催されました。

※当日のプログラムはこちらをご覧ください。 
※会員の方はこちらから詳しくご覧いただけます。

本講演会は、「“もう一つの文明”を構想する人々と語る日本の未来」を共通テーマとした連続講演会として昨年 11 月の第 1 回以来、四半期ごとに開催されているもので、本年 6 月の第 3 回開催に続くものです。
今回は、「産業」の視点に焦点を当てた講演で、アミタホールディングス株式会社の熊野英介会長から「金融資本を超える信頼資本」〜自然と人間を経費にする豊かさから、自然と人間を資本にする豊かさへ〜をテーマとした講演があり、それを軸に議論が展開されました。


主催者を代表して、けいはんなグリーンイノベーションフォーラム(KGIフォーラム)代表代行の池内了先生から、“もう一つの文明”を構想する人々の実践活動が静かに広がっている。“ローマは一日にしてならず、されどベルリンの壁は一夜にして崩壊”の譬えもある。そこに希望がある。皆さんと共に地道にその道を探求したい、旨の挨拶がありました。





講演会では、熊野英介
氏のご講演の後、講演内容を踏まえ、熊野英介氏と語る「日本の未来」‐近代的価値観をどう超えるか‐と銘打った対話(会場との意見交換)が
、参加者からの話材提供を基に、定刻を超えて活発に行われました。

最後に、KGIフォーラム副代表の千田二郎先生から、KGIフォーラム活動の普及を目指して、関係者への協力要請を呼び掛け、今後の決意を述べて閉会しました。






テーマ講演
自然と人間を経費にする豊かさから、自然と人間を資本にする豊かさへ。価値基準の転換、「新たな哲学」)を。
 
熊野英介氏 
(アミタホールディングス株式会社代表取締役会長兼社長/公益財団法人信頼資本財団理事長/一般社団法人ソーシャルビジネス・ネットワーク副代表理事)
テーマ講演:「金融資本を超える信頼資本」
                        〜自然と人間を経費にする豊かさから、
                                                   自然と人間を資本にする豊かさへ〜

◇  熊野英介氏から、ご講演と対話を通じて、概ね、次のような課題提起、問題提起をいただきました。

(価値基準の転換、「新たな哲学」)を)  
▼物質的貧困・飢餓を克服し、人間の尊厳を取り戻したかに見えた近・現代人は、今、精神的貧困・孤独にさいなまれている。人間の尊厳から生命の尊厳へ。価値基準の転換。新たな哲学が求められる。

(「欲望」の「豊かさ」に反省を)
▼近代は、資本主義と民主主義の制度の下で、人間の「欲望」を開放し、その推進力を得て豊かさ、便利さを追求してきた。
しかし、今、それが制御不能に陥っている。「欲望」の上に浮かぶ社会の不健全性の矛盾。

(身の丈に合った「社会」を)

▼弱き生き物、未熟な人間は、共同体を基盤に生きてきた。強い国家でなく、豊かな「小さな」共同体の再生が人類を救う。脳髄の発達を超えた技術至上主義的発展は、人類の生存を危うくする。2025 年がピークアウトか。

(今こそ、「ソーシャルビジネス」を)

▼人類は、「技術過多」に陥っている。技術・市場イノベーション、それより社会イノベーション。
事業家としては、社会ニーズに応えていくことが喫緊の課題である。ソーシャルビジネスの出番である。

(新たな「産業」の芽生えが)

▼産業の発展は、自然資源の枯渇化・劣化、そして、人間生命循環の長期化(長寿化、少子化)を必然的にもたらし、その発展基盤を自ら崩壊させている。新たな産業の芽生えがある。パーソナル産業。こころの産業。



対話(会場との意見交換)  
近代的価値観をどう超えるか。―文明論から、企業倫理、まりづくり論、地域資源論、ソーシャルビジネス論、国土論まで―

「近代をいかに超えるか」のテーマの下に、参加者から寄せられた次の話材・課題提起に対する講演者、熊野英介氏のコメントを交えて、活発な意見交換が展開され、大きく時間を超えて話が弾みました。

◇  人間精神・文明の在り方
▼精神性を高める文明やまちの在り方    
有限会社自然文化創舎 代表取締役  君塚 孝一  氏
自然生態系を無視した、人間の都合に合わせた人工的な「自然環境」の下での
「安全安心なまちづくり」は、結果的に人類に災厄をもたらすこととなるのではないかと危惧される。

▼企業倫理を踏まえた経済活動の在り方
公益財団法人モラロジー研究所  特任教授  二宮 清  氏
経営資源としての「人」、「金」等の上位に「品性」が位置付けられなければならない。
アダムスミスが「国富論」とともに「道徳感情論」を著したことの意味を想起すべきである。

◇  地域資源・地域の在り方
▼社会的共通資本としての森林・林業等の位置づけと地域社会、地域産業の在り方
京都大学大学院経済学研究科 博士課程  荒木 一彰  氏
「森林環境税」による「森林」保全への取組は、日本独自のもののようである。
しかし、「森林」が人間の生存基盤となっていることへの認識があって初めて、同税は正当に評価され、作動するであろう。

▼中小企業振興、地域経済の自立的発展          
㈱地域計画建築研究所 会長  杉原 五郎  氏
中小企業の収益性の確保と社会性の発揮をどのように折り合いを付けていくのか、
具体的事業経営の現場では、重要な問題になる。どの様の解決していくべきであろうか。

▼地域力ビジネス(竹等の地域資源活用による地域再生等)の展開  
NPO かもめ 理事  曽我 千代子  氏
身近な自然の荒廃は、生活環境の悪化をもたらす。身近な自然を地域資源として位置付け、
その利活用が積極的に図られないと豊かな生活は保障されない。

◇  未来社会の在り方
▼伝統工芸の再生、伝統的未来遺産の保全活用    
元京都美術工芸大学 教授  岩田 均  氏
自然素材の固有価値は、「手仕事」によって、その真価を十全に発揮する。また人間の精神性を高めることにも繋がる。
伝統工芸の復活が、これからの産業施策の中心に据えられてもいいのではないか。

▼ソーシャルビジネスの実践から見たその課題と展望  
みのりのもり劇場 理事長  伊豆田 千加  氏
顔の見える小さなコミュニティの形成にこそ、ソーシャルビジネスの起点がある。
そうした取組において、地域に経営基盤を有する中小企業の果たす役割は重要であり、着目すべきである。

◇  国土形成の在り方
▼日本のリダンダンシー「けいはんな」
有限会社自然文化創舎 代表取締役  君塚 孝一  氏
関東とは異なる歴史的、文化的厚みを有する関西ならではの都市形成を目指し、
日本のリダンダンシーを強化していくことが重要である。「けいはんな」がその中心にあってもいいのではないか。


ジオラマ制作ワークショップ/エキジビション・交流懇談
「森のねんどの木津川物語」―未来都市編―

KGIサイエンス&アート・カフェ

人形作家  岡本道康氏の主宰による
「森のねんどの木津川物語」―未来都市編―     
                                                     
前回の「対話型講演会」のテーマ「― 都市の在り方を問う・・・。
「農的」世界と「工的」世界を結ぶもの ―」に即し、未来都市(グリーンスマートシティ)を造形化し、
「まちの未来」づくりに繋げるジオラマ制作ワークショップ


◆10 時から 12 時 30 分まで、「KICK」1階「交流サロン」で、ジオラマ制作ワークショップが、街づくりに携わっている市民の方々、あるいは、LOHAS タウンに関心を寄せる同志社大学の学生の方々等、約 15 名の参加を得て開催されました。

◆前回に引き続き、自然との共生、エネルギー利用の効率化、地域の歴史を踏まえたまちづくりなど、参加者のまちづくりに寄せる思いを語り合い、
各人のイメージする「まち」を造形化。森と海の日本の山野をイメージした「森のねんど」の基台に、山、川、道等に沿って家屋、樹木等のパーツを配置しながら、「未来都市(スマートシティ)」のイメージを膨らませました。

◆“未来都市「スマートシティ」は、生命の循環に支えられて”・・・。
人形作家岡本道康氏のメッセージに誘(いざな)われながら、自ら造形することの楽しさを味わうことのできた一時でした。こうしたジオラマ制作活動、継続し
て行いたとの思いをそれぞれに抱きながら、その日のワークショップを終えました。

 ◆午後 6 時から、エキジビション、交流懇談が、KICK1階「交流サロン」で、各講演者の参加を得て開催されました。ジオラマ制作ワークショップ作品のほか、自動運転 EV 車が走行し、あるいは交通制御システムを組み込んだジオラマ、暮らしの情景を表現した「森のねんどの物語」作品を展示。それらを見入りながら、未来都市やふるさとづくりへの想いを交換しました。
 
 

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